こういった方のために新卒3年目に金融系エンジニアからweb系エンジニアに転職した僕が1例として当時考えていたことや、やったことを紹介します。
10年ほど前の話ではありますが、今の国内の状況としては感覚的にはwebプログラマのニーズは全く減っていないどころか増えているような感じがします。
さらにはwebプログラマになるためのスクールも増えハードルは下がっているのでこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
僕の簡単な経歴はこちらです。
国内外の金融業の業務システムを担当する、重要度の高い職種。銀行・保険会社・証券会社などの金融業の顧客に対して、システム構築や開発を行います。
金融系エンジニアとしては何をしていたか
所属していた会社はSIerなのですが、プログラマとして大手の保険会社のシステムを扱うグループ会社に新卒半年ほどで出向することになり、そこで初めて仕事としてプログラミングをすることになります。2年ほど業務についていました。
作っていたものは保険の営業職員の方が使う端末に組み込まれるシステムになります。保険のシステムなので保険料の細かい計算をプログラムした覚えがあります。
言語としてはアセンブラやCOBOLを独自にカスタマイズされたものになります。その時にプログラミング自体に対しては苦手意識があったのですが出向先でしっかり一から研修してもらえたので、すっと業務に入ることができました。
仕事の進め方としてはまず仕様が書かれたファイルを渡されて、その通りにコードを書きます。次にテストを書いてプログラムを実行した結果を専用の機会よって紙で出力(!)します。
で、結果を目視でチェックした後にレビュアーの方にレビューしてもらってOKなら終わり。タスクとしては既存の仕様変更が大半でたまに新機能の開発だった気がします。
今も中の人は紙を出力して実行結果をチェックしているのだろうか。独自言語だったし古くからあるシステムなので、メソッドの説明が20年ほど前に手書きで書かれたドキュメントとかも普通にあった。現在の状況を知りたい(笑)
流石に新しく置き換わっているよね・・?
なぜ転職しようと思ったか
転職しようと思った理由は主に2つです。
1つは開発しているシステムがあまりに大きいため、タスクとしてはかなり小さく分割されて渡されます。なので自分が一体何を作っているかよくわからなかったことです。仕事をしてても学校の宿題をこなしているような感覚でした。
2つ目は、もっと自分が作っているサービスに対してのユーザの反応が見たいなと。せっかくものづくりしているので。調べたところ多くのユーザの反応が見れるには一般の人の目に届くWeb業界に行けば良い。と知りました。で、社内でWebの仕事があるか相談したところ、ないと言われたので転職を考え始めました。
その時は、いつか独立してやろうとかWebの方がリモートワークとか自由な働き方ができそう。とか収入を上げたい。とかはあまり考えていませんでした。
なぜならその時の給料も新卒としては全然良い方で、残業も少なく、上司からのプレッシャーとかもあまりなかったです。今考えると環境自体は良かったかもしれません。
ちなみに転職について相談できる人はあまりおらず友人や後輩に話しても「どうせ無理」「辞めといたほうが良い」と言われるだけでした。
web業界に転職するために何をしたか
会社を辞める前にまずは社会人向けのスクールのデジタルハリウッド(通称デジハリ)のwebデザインコースに通い始めました。確か価格は約30万円で期間は6ヶ月ほどだったかな?
なぜプログラミングのコースではなくデザインコースかというとwebの企業に転職した際に、プログラミングはすでに業務でしていて基本は分かっているのですぐできるはず。それよりwebサイトの仕組みを学んだりデザインもできるようになった方が後々価値が高いのではないか。と考えたからです。
ところが、webデザインコースは卒業せずに終わります。
なぜかというと、オプションのような形で初心者向けの短期間のPHPコースを途中で受講していました。
授業自体はそんなに難しくなかったのですが講師が現役プログラマの方で話を聞いたり、自分でPHPの書籍を買って読んでるうちに自分のプログラマとしての実力が低いことに気づきこのままではマズイと焦り出したからです。
結果、PHPの勉強に方向性を変えたためwebデザインコースは卒業を目指すのを辞めました。といっても書籍を読み進めたり簡単なコードを書いたりする程度でしたが。
ただ卒業はできなかったのですがwebサイト制作の流れ、やHTML/CSSの書き方、あと特にwebデザイナーの作業の流れが分かったのが良かったです。またHTML/CSSについては結構得意で転職後に仕事では自信になっていました。
あとその後フリーランスになった際にその時のwebデザインコースの講師の方からPHPの仕事をもらったりということもありました。
実際の転職活動について
転職活動については先に会社に退職の意思を伝えてから始めました。タイミング的には退職する3ヶ月前です。
2,3つ求人サイトを使っていたと思うのですがその中のFind Job! でwebエンジニアで未経験可の求人を探し数社受け、運良く退職する前に1社内定頂けたので活動は終了しました。
正直その時は会社を選ぶ余裕など一切なかったです。どこかなんとか1つ決まってくれたらそこに行くしかない!という気持ちでした。
また面接の際にアピールしたのは、金融系エンジニアとしてどんな開発をしてきたか。くらいだったと思います。
今ならこうする
無事webエンジニアになった後も5年以上経ち紆余曲折を経て今があるわけですが・・今ならこうするというのを書いてみます。
卒業までしていなかったけどもwebデザインコースを卒業していた方が良かったかなと思います。「いや、そもそもプログラミングスクールに最初から行けよ」と言われそうですが、前述の通りwebデザインコースでも学びは多かったので少し遠回りにはなりましたが間違ってはいなかったかなと考えています。
また卒業できなかったというのは具体的には授業は全て終わっていて卒業制作のみ制作(webサイトを0から作るという内容)が途中になっていました。
卒業しておいた方がよかった理由としては最後までやり通すべきという気持ちの問題だけではなく卒業制作を作っておけばwebサービスではなくても転職活動で武器になるからです。なぜなら採用担当の人が「形」として目を通せますからね。
そして、もっとPHPのコードを書いておけば良かったですね。本を読んで写経するだけではなく動くものを。これももちろん自分の勉強のためでもありますが、転職活動のためです
そのあたりの話は以前別で記事にしています。
ただ独学では動くサービスを作るのは正直なかなか難しいです。僕はPHPの技術書を読むことすら思うようには進まなかったです。本に書いてある通りコードを書いてもプログラムは思うように動かず、なぜかもさっぱりわからない。。みたいになりました。
なのでメンターを探すことは大事です。今ならTwitterやMENTAを利用することによって探しやすいのではないでしょうか。もしくはそもそも独学せずにプログラミングスクールに行くでも良いですよね。
MENTAについては僕自身が登録してメンターをしているのでこちらの記事に書いています。
最後に転職活動自体については転職サイトを利用するだけではなく転職エージェントを利用すれば良かったです。
なぜなら自分のできること、やりたいことを相談しながら方向性を定めていける、転職サイトに載っていない求人も紹介してくれる、面接対策をしてくれる。
とメリットがたくさんあります。やはり業界の情報を多く持っている人と色々話ができるというのは安心感がありました。その後の転職の際に何度か利用してそう感じました。もしかしたらついてくれたエージェントの方が運良く当たりだったのかもしれません。
転職エージェントの例としてはリクルートエージェントやJACリクルートメント等多数あります。
以上、まとめるとこの3点になります。
- 採用担当が見れる成果物を準備する
- メンターを探す
- 転職エージェントを利用する
転職のその後
webプログラマとして採用されたあとのことを少しだけ書きます。
入社して1ヶ月ほどJava研修を行い、その後実務へ。
PHPやJavaで開発を手伝ったり、Wordpressのカスタマイズをしていました。
が、何と業績の悪化により入社半年も経たずに会社を辞めざるを得ないことに。。働いている間は収入的にも1人暮らしの生活がギリギリ送れるくらいで、けっこう精神的にもキてました。
その後すぐに自社サービスを開発している会社に入社して5年ほど在籍。 入社できたのは半年でも実務経験があったのが大きかったと思います。
webエンジニアとしてのスキルの基本はこちらの方で身についた感じがしています。ちなみに最初にwebプログラマとして入社した会社は辞めて少ししたら、なくなってしまったとか。
以上になります。最後まで読んで参考になったでしょうか。
この記事を読んで、今一歩勇気が出ず行動に移せなかったけど、よし動こうと思ってくれたら嬉しいです。
エンジニアの仕事をしているけど、ITでもweb業界の方が将来ありそうだし働き方も自由がありそうだし、webエンジニアになりたいなー。
でも本当になろうと思ってなれるものなのか・・。不安だ。