NEMのAPIを利用してサービス作ってみたいなー。あれ?テスト用のアドレスとかXEMとかどうやって用意すんの?
APIを利用するためのテスト環境の準備について手順を解説しましょう!
以前にNEMを利用した開発用ライブラリをまとめました。
上記の記事に記載のライブラリを使えば書くコード自体は確かにシンプルになるでしょう。ただコードを書いてAPIを利用するまでにいくつか手順があります。
おそらくこの環境の準備がスムーズにできればNEMのAPIを利用した開発のハードルがぐっと低くなるのではないでしょうか?
ということで今回はその手順をまとめてみました。
NEMのAPIを開発で利用するにあたっての準備手順をおさらい中。NanoWalletダウンロード、TestNetでアカウントを2つ作成、トランザクションを2回発行して公開鍵を作成しておく等結構手順ある。
記事書こう。開発者としては準備に手間かけずにできるだけ早くコード書きたいはずなんだよなー。#NEM#XEM— まつしん@Railsプログラマ (@matsushin11)
それでは早速手順を見ていきましょう!
ちなみに準備した自分の環境はMacのmacOS High Sierra v10.13.5ですがWindowsでもあまり手順は変わらないかと思います。
手順によって以下の情報を登録することになります。
- アドレス
- パスワード
- 秘密鍵
- ウォレットファイル
- 公開鍵
NanoWalletのダウンロード
まずはとにかくNanoWalletをダウンロードしましょう! NanoWalletとはNEMのためのウォレットです。アカウント(アドレス)作成や、XEMの送金、ハーベスト、アポスティーユ、モザイク作成等のNEMの機能を利用することができます。
2018年7月20日現在のバージョンはv2.3.2 です。
ダウンロードページにアクセスしてツールをダウンロード。
ダウンロードが完了したら落としたフォルダの中の「NanoWallet.app」を開いてください。
開く際に「開発元が未確認のため開けません。」と表示されてしまう場合は下記の手順から開きましょう。
「システム環境設定」 -> 「セキュリティとプライバシー」 -> 「一般」タブ -> 「このまま開く」
詳しくはこちらの記事が参考になります。
Macでアプリを起動するときに「開発元が未確認のため開けません」と表示されたときの対処法
Nano Walletが起動して下記のような画面が表示されればOKです。Versionが最新の2.3.2であることも確認できます。
それでは次にテスト用のアドレス(アカウント)を作っていきましょう!
TestNetでアドレスを作成
アドレスとは銀行でいうと口座のようなものです、XEMの保有や送金に利用します。
まずは画面右上メニューの「アカウントの作成」をクリック。
「シンプルウォレット」を選択。
「準備できました」を選択。
「TestNet」を選択して、「次へ」。「Mainnet」を選択すると取引所で購入したXEMの保管や送金に使えます。
作成する任意のウォレット名を入力して、「次へ」
パスワードを設定して「次へ」
秘密鍵の生成を行います。「スタート」をクリック 。
ゲージが増えるのを待つ。カーソルを動かすと速度が早くなります。完了したら「次へ」
注意書きを確認して「理解し同意しました」をクリック。
「ウォレットをダウンロードする」 をクリックしてファイルを落としてから「ウォレットファイルをバックアップしました」をクリック。
必ずウォレットファイルは保管するようにして下さい。アカウントを復元する際に利用します。
「プライベートキーの表示」 をクリックして秘密鍵を表示して必ず保管。保管できたら「秘密鍵とパスワードをバックアップしました」
注意書きを確認して「私は全ての内容を理解し同意しました」をクリック。
ここでやっとアドレスが作成!「ログイン」で次へ。
作成したウォレットを選択してパスワードを入力して「サインイン」。
以下のようなダッシュボード画面が表示されて「ノード」が緑色になっていればOK!
これでテスト用のアドレス(アカウント)の作成ができました!
しかしAPIを利用して送金を行いたい場合は送金先のアドレスが必要になります。その場合はアドレス作成の同じ手順を一から再度踏んで新しいテスト用のアドレスを作成して下さい。
では、次の手順としては現在はアドレスがあるだけでXEMの残高は0なので、テスト用のXEMを入手しましょう。
TestNetでのXEMの取得
TestNetのXEMを使うことで間違ったアドレスに送金する等の自分の資産を減らしてしまうリスクなく自由に送金のテストをすることができます。
TestNetのXEMは有志のサイトがいくつかあり、そこから貰えるのですが今回はこちらのサイトを利用しました。
他には以下のサイトがあるのですが、すでに配布用のXEMが枯渇しており取得できませんでした。もしかしたらまた一定の時間が経過したら復活するかもしれません。
ではまずは「http://test-nem-faucet.44uk.net/」にアクセス。そして作成したアドレス、欲しい発行量を入力して「CLAIM!」をクリック。
トランザクションハッシュが表示されればOK。
NanoWalletに戻ってしばらく待つとダッシュボードで承認済みとしてXEMが送金されたことが確認できます!
以上で、テスト用のXEMの取得は終わりです。
テスト用に取得した、XEMは開発が終わったら返却するようにしましょう!そうしないとXEMが枯渇して次の開発者に配布できなくなります。
返却方法としては取得したサイトにアドレスが記載されていますので、そのアドレスに送金するだけになります。
しかしまだ準備は終わりではありません!最後に公開鍵を発行します。発行しないとAPIの利用ができません。
公開鍵の登録
公開鍵を作成するには1度トランザクションを発行する必要があります。なのでXEMの送金を行います。
それではNanoWalletのメニューの「送信」から送信画面を表示して下さい。そして宛先、量、パスワードをそれぞれ入力して「送信」をクリック。
宛先には先ほどアドレスを2つ作っているならもう一方のアドレスを入力。そうでなければテスト用XEMを取得したサイトに記載されている返金用アドレスでも構いません。
しばらく待ってダッシュボードに戻り送金結果が「承認済」に表示されているのを確認。
最後に公開鍵が作成されたことを確認しましょう。次に上部のメニューの「アカウント」を選択。
アカウント情報として公開鍵に文字列が表示されればOK!
お疲れ様でした!以上で全ての事前準備が終わりです!!
再確認ですがまとめとして以下の情報を登録することになります。
- アドレス
- パスワード
- 秘密鍵
- ウォレットファイル
- 公開鍵
まとめ
手順をまとめるとやはり開発を始めるまで少し時間がかかりそうだということがわかります。しかし一度覚えてしまえば、難しくないですし何度も行うことでもないので是非乗り越えて開発に踏み出して欲しいと思います。
ではせっかく環境の準備をしたので、次回は用意した環境を用いて実際にAPIを動かしてみようかと思います!ちなみにライブラリとしては JavaScriptで呼び出すNEM Libraryを利用する予定です。
[relationId postid=1081 head=”あわせて読みたい”]
自分も現在、Dapps開発しているので、いつも、とても参考に読ませていただいております!今回もとても参考になりました。
ありがとうございます!!参考になるような記事もっと増やしていきたいですね〜。